人こそ美味 part2
「それよりここは?」
男性が初めて私を見た。
髪が乱れて目にかかり、その隙間から私を見る瞳はとてもセクシーだった。
白い肌に形の良い薄い唇、高い鼻にシャープな顎。
全体的に細身な体だが、ほどよく筋肉が覆っている。
白いVネックTシャツの袖から伸びる腕は自分を支えている為、筋肉が浮き上がっている。
………かっこいい。
「あの…聞いてますか?」
思わず見とれてしまい、男性の声で我に返る。
「えっと…私も分からないんです。……これって、監禁ですよね」
「心当たりはありますか?」
最後の記憶…仕事場の更衣室。
確か先輩と客の事で喧嘩して……怒って部屋を出ようとしたらバチバチ音が聞こえて…首筋に……。
あっ……いた!!
「私、先輩に襲われたんです。首筋にスタンガンを押し付けられて…」
スタンガンを当てられた首筋を触ると、火傷をしているようでヒリヒリ痛んだ。