人こそ美味 part2
女は玄関に入ると階段の真下に向かった。
「早くここを開けてちょうだい」
驚いた。
地下室へ続く階段を簡単に見つけやがった。
俺は目を見開いて女を見た。
「そんな顔、イケメンが台無しよ」
「なんでそこが……」
「血の匂いで直ぐ分かるわ」
犬かっ!?この女は犬なのかっ!?
「いいから早くここを開けて」
この女、厄介だ。
地下に下りたら殺してやる。
俺は言われるまま、地下への入り口を開けた。
女はスタスタと階段を下りて暗闇に消えたかと思うと、勝手に電気を点けて奥へ歩いて行ってしまった。