青春しようぜッ!!
ふと翔也が口を開いた。
いつもより小さな声で川島クンに対する怒りを押し殺しながら話しかけてきた。

「もう大丈夫だ 菜々、怖かったろ・・・ ごめんな ちゃんと守ってやれなくて・・・」

お姫様抱っこをされたまま、私は翔也の首元をギュッと握った。


「ううん、翔也はちゃんと守ってくれた 怖かったけどすぐに助けてくれた 翔也は悪くないよ」


「菜々・・・」


「翔也・・・」


翔也は人通りの少ない廊下で足を止め、私の唇に自分の唇を当てた。
忘れられないキス・・・。
今までの嫌な事を全部吹き飛ばしてくれた。



「菜々、もうすぐだから目閉じてて」


言われた通り、私はゆっくりと目を閉じた。


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