ぶちこむ
学校やバイトの日はベビーシッターや保育園に頼み、なるべく早く帰るようにする。
他の日はひたすら育児にまわした。
そうしているうちにもう結は三歳になっていた。
そしてその時は突然やってくる。
その日も学校が終わって、結の通っている保育園へと走ろうと靴をしっかりと履いているとき。
「なぁ、なんでいつもそんなスグに帰んの?」
どこか見たことのあるような男子が話しかけてきて。
結が産まれてきてから男にびくびくしなくなったあたしは
『…秘密!
じゃ、急いでるから!』
置いていたカバンを持ち、そう言って学校を出た。