ぶちこむ
「ママ…ゆには…男の子の俺が守んなくちゃ、って思ってたけど。
きっとお兄ちゃんの…いつきの仕事だよ」
果たして俺の今の顔はどうなっているのだろう。
情けない顔?
怒ってる顔?
泣いてる顔?
はは…まさかこんな小さい結に言われるとは。
「っっっシ!!!」
気合いを入れて、来た道を戻る。
「結。
肩車してやる」
「ホント?」
「あぁ。
っよっと」
ウキャキャと騒ぐ結はさっきのような大人びた感じではなく、無邪気な普通の子。
ここまで言われたら、親として黙ってるワケにはいかねぇ。
そして俺はその扉を開けた――