【番外編】夜色オオカミ~愛しき君へ~
必ず幸せになれると母は言っていたけれど…
現実は厳しかった。
仕事人間だった父にはまるで感心を寄せられず、父の本妻である継母には…
『汚ならしい…あの女の娘だなんて…同じ空気も吸いたくないわ』
初対面に目すら合わせてもらえず、あたしの扱いは日に日に過酷になってゆき…
それは、酷い虐待に変わっていった。
毎日血ヘドを吐くのが当たり前の日々…
待ち焦がれていた母は、…迎えになど来てはくれなかった。
絶望の続く日々にあたしは次第に、誰からも…もう必要などされていないのだと…思った。