【番外編】夜色オオカミ~愛しき君へ~




(楽に、なりたい…)






毎日は、そればかりになった。



自分が何を見ているのか



何を考え思っているのか…



もう、何も、わからなくて。



ただ暗くて目の前は闇、だけで…



光はもうどこにもない。



もう、目を閉じよう。



すごくすごく…疲れたの。








幾度目かの夏を迎えた蒸し暑い暗闇の中



ピクリとも動かない身体そのままに、あたしは全てを諦めていた。






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