【番外編】夜色オオカミ~愛しき君へ~
「どうしてわかったの!?」
紫衣が興奮気味に俺の首に回した手に力を込めた。
「んー?それもめんどくせーから後で。…つーか首は絞めんなよ。」
「えっ!?…あ…っ!!」
紫衣は慌てて手を離すと真っ赤になった。
…可愛いんですけど。
「別にいいけど。落っこちねぇように掴まってろよ。」
笑いそうになるのをこらえて引き締めつつ、一言忠告するとぐんと加速する。
「キャアァァァア!!?
ほんと…っ、無茶苦茶よーー!!」
「アハハ!それよく言われる。覚えとけよな?…俺の嫁なんだから。」
「…!!!」
覚えて、たくさん…俺のこと。
これからずっと…傍にいるんだから。