【番外編】夜色オオカミ~愛しき君へ~




今更ながら気がついた。



僕にとってこのたわいもない遊びと思っていたものは、彼にとって本当に…“修行”だったのだ…と。



そうして思い知らされる。








『…若様ならば……運命の花嫁が見つからなければ、どうなさいますか?』



『?…毎日探す。《直感》使って。』



『そう…でしょうね……貴方様ならば…』



『なんだそれ??』












――――自分の、傲りを













僕の小さな主はいつだって真っ直ぐに前へ前へと進んで行く。



自らに与えられた力を過信することなく高めようと努力する彼の前で…僕は自分が恥ずかしくてならなかった…。



教育係が聞いて呆れる。









彼から学ぶのは、いつだって











『あったぁーーー!!見ろ!橙伽!!』



『…さすがは、若様です。』











――――僕の方じゃないか。









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