Give Me Smile―新撰組と氷姫―
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パチッ!と勢いよく目が醒めた。
「…っ…はぁ…」
なに、今の夢…。
額にべったりとくっついている前髪を掻き上げると、ため息を吐いた。
そして、ゆっくりと上半身を起こした。
障子の隙間から、朝日が射し込んでいる。
「……千香、お母さん…」
どうして、今更こんな夢をみなきゃいけないのよ。
どうして、夢にあの人が…っ。
──ポトッ、と懐から携帯が滑り落ちた。
それだけでまたため息を吐いてしまい、携帯に触れようとした。
──その瞬間。
「……なんで…?」
なんで…?
どうして…?
こんな事、あるはずが無いのに。
こんな事、発生する方がおかしいのに。
水色に光る、あたしの携帯。
携帯には、
『新着メール1件』
と、表示されていた。