Give Me Smile―新撰組と氷姫―
「……あぁ!もう面倒くせぇ!!」
ついに爆発した土方さんは、乱暴に頭を掻き毟る。
それから沖田さんを睨みつけた。
「総司、なんかあったらてめぇが責任取れよ!!」
…土方さん?
そんな言い方したら、まるで…。
「上等ですよ。もし、千春さんが間者なら、僕は切腹でもなんでもしてあげます」
沖田さんは、にっこりと笑顔で返すもんだから、また土方さんはキレかけている。
あたしは…。
「よし、その約束覚えていろよ!?」
「わかりましたって」
ここに、住む方向なの?
女人禁制の、新撰組に?
…あたしが?
「…話は決まったかな。千春君、君はここに女中としてここ、新撰組にいなさい」
「……………はい」
近藤さんは、未だ喧嘩している2人を無視している。
今日からあたしは、新撰組の女中として住むことになったみたいだ。