Give Me Smile―新撰組と氷姫―
トコトコと、歩く度に身体が揺れる。
まるで、乗馬に乗ったみたいな感覚で、気持ちいい。
沖田さんの背中って、とても暖かく、陽だまりのような香りがする。
「千春さん、良かったですね。土方さんからの───」
あぁ、駄目。
昨日、走り過ぎたせいか、とても眠たい。
「──…それで─」
眠ったら駄目なのに、瞼が自然に閉じていく。
沖田さん、すいません。
そう思った途端、あたしの意識は薄れていった。