Give Me Smile―新撰組と氷姫―
後ろを振り向けば、沖田さんが襖にもたれかかるように佇んでいた。
「千春さん、僕も手伝いますね!」
と言って、お膳を重ねてニコニコと笑っている。
「……結構ですよ。あたしの仕事ですから。…沖田さんこそ、今日はお仕事あるんじゃないんですか?」
「いえ。今日は非番ですから、大丈夫ですよ♪」
「…でも……っ!」
ささ、行きましょう!と沖田さんはズンズン歩いていく。
あたしは慌てて、沖田さんに追い付くために走った。