Give Me Smile―新撰組と氷姫―
強まる疑惑
「ふぁ…」
眠い目を擦りながら、隣で寝ている沖田さんを起こさないように、布団を出る。
「…んー…千春さん?朝ご飯の支度ですか…?」
あ、小さな音で沖田さんが起きちゃったみたい。
「……はい。では」
それだけ言って、障子を静かに閉める。
沖田さんは、また寝ちゃったみたいだ。
私が新撰組に来て、大体一ヶ月は経っただろうか。
大分家事も慣れてきて、サマになってきたと思う。
まだまだなトコも多いけど。
最初に顔を洗おうと思って井戸へ行くと、土方さんがいた。