Give Me Smile―新撰組と氷姫―
真実の中の嘘
…あれから、何事も無く一週間が過ぎ、いつも通り過ごしているあたし。
逆に、なんにも無さすぎて不気味なくらいだ。
あたしのことを警戒して、泳がせているのだろうか?
「……神崎」
「……斎藤さん?…なんでしょうか?」
「副長が、買い物のついでに墨を買ってこいとのことだ」
「…わかりました」
斎藤さんは伝言を言いに言いに来ただけなのか、スタスタと来た道を戻っている。
ほんと…どうなっているんだろう。