Give Me Smile―新撰組と氷姫―
お祖母様から貰った、唯一のプレゼント。
これは大切な物であり、いつも肌身離さず持っていた。
(お祖母様…、あたしもすぐそっちへ行くね)
顔を上げて、三人の顔を見る。
あたしの返答を待ってるようで、場合によれば殺しますよ、的なオーラ。
あたしは、あの時みたいに携帯を開き、携帯の電源を入れた。
ピピッ♪と音が鳴り、あたしは携帯を三人の見える位置に差し出す。
「…神崎、なんだそれは?」
「……今から話す事は、全て真実です」
それから、束ねている長い髪を下ろし、この時代にされることはあまり無いポニーテールにした。
「……信じる、信じないは皆さんのご判断にお任せします」
「…話してみろ」
その瞬間、この場の空気が凍り付いた。