Give Me Smile―新撰組と氷姫―





はあ、と少し大袈裟にため息を吐く。


嘘とか、信憑性とか。

…そんなのはどうでもいい。


あたしは最初に言ったはずだ。



「……最初に、言ってたはずですけど。…話している事は、全て真実である、と」


「…だが」


「……それに、信じる、信じないは皆さんのご判断にお任せする…、とも言いました」



開きかけた口を閉め、土方さんはあたしを睨む。


…鬼の副長さんなら、わかりきってたと思ったんだけどね。


やっぱり、人間は想定外の事に弱いものなんだ。


そんな土方さんを無視し、あたしは一度携帯を手に取る。



「……二人が言っていた、嘘や信憑性…、というものを、あたしなりに説明したいと思います」









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