Give Me Smile―新撰組と氷姫―
さて…。
まずは手始めに…。
「……あたしが持っている、この桃色の四角い物は…携帯と言います」
「……ケイタイ…」
「……遠く離れている人にでも、話せるようになり…、文みたいにやりとりもできます」
あたしは携帯を操作し、曲を流す。
〜♪〜♪♪
その瞬間、三人ともこの携帯を凝視し、信じられない、という表情になっている。
「……こういうふうに、曲を流したり…、今此処で写真を撮ることもできます」
操作を切り替え、カシャッという音と共に、三人の姿が画面に写る。
三人に携帯を渡すと、大きく目を見開き、自分たちの顔を覗き込んでいる。