Give Me Smile―新撰組と氷姫―
「すごいですね…」
沖田さんが呟き、大きく目を見開いたまま硬直状態になっている三人。
…これで、少しは信じてくれた、だろうか?
無理な話かもしれないけど、あたしは十分満足したし。
「………それ、返していただけますか?」
「あ、あぁ」
携帯はすんなりとあたしの手元へ返ってきて、少し安心する。
写真をなんとなく保存し、電源を切った。
「……最後に、あたしが言えることは、この事…黙っていて下さい」
それだけです、と話を締めくくったあたしは、少し重い息を吐く。
スッキリしたし、うやむやな部分も勿論あるけどね。
「お前は…一体何者なんだ?」
「……あたしがいる世界では…。………ごく普通の、人間です」