Give Me Smile―新撰組と氷姫―
俺の考えに不満なのか、総司は珍しくため息を吐く。
それにまた苛立ちが募るが、怒っても意味がない為無視しておく。
「証拠ならさっきの…、ええと、ケイタイ…でしたっけ?それで十分じゃないですか」
「…それは、だな…」
納得がいかない様子で、総司が反論する。
こいつは頑固だ、変なところで。
…特に、気に入った物へは、すごい執着を見せやがる。
全く、面倒な奴だ。
「…斎藤、お前はどう思ってんだ?」
総司の話を逸らし、静に佇んでいる斎藤へ問いかけてみる。
眉がピクリと動き、斎藤が口を開いた。