365日+1日、飾らない言葉をさがして。< 短編集 >
1、きゅん…と。
映画、小説で、
ステキな男性が…
とっても大切な人に
あっ!
愛しい人に伝える


< 愛してる…。 >


いつか…
私にも伝えてくれる男性、
いや!
王子様が登場してくれるのかなぁ…?

なんて朝からケータイ小説読み、
うっとりしながらバスを待っている私の背中に…


バッコーン!!


嫌でも現実に戻される激しすぎる痛み!

倒れる私…

助けようとしてくれている男性の腕をつかみ、
二人して倒れる…


「 大丈夫? 」

倒れながらも私を心配してくれる優しい声。


「 ありがとうっ 」

痛みにガマンしながら
とりあえず無理に笑顔つくって、
その腕の男性を見つめると…


えっと…
たしか…
同じクラスの…
うーんと…


そう!
思い出した!!

大川瞳真(おおかわとうま)くんだぁ!!

あまり会話したことないけど…


「 大川くん、ありがとうっ 」


笑ってみたけど、
あまりの痛みに涙がこぼれる。


「 菜愛(なな)ちゃん… 」

いきなり体が浮いた

えっ!
お姫様抱っこされてるよぉ!!

興味なかった男子の腕の中で、
胸キュンになる私…


「 どこも痛くないから、おろして!! 」


赤面しながら言う私に


「 菜愛ちゃんが大好きだから…ムリ! 」


私以上に赤面の大川くん…

「 俺、瞳真だから…わかってると思うけど… 」


また、きゅんとなる私…


「 瞳真くん… 」


この胸キュン…
はじめてもいいですか?




end
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