365日+1日、飾らない言葉をさがして。< 短編集 >
「 なんで笑うの? 」


正座している
ひざにおいてある望蒼の手を
私は大切に触れて


「 ごめんね、
笑ったのは嬉しかったから、
私の知ってる望蒼だったから…。
私の知らない望蒼がいたんだもん。
だから…ごめんね。 」


望蒼も微笑んでくれた。


「 お互いにごめんなさいだな。
でも今オレ告白しちゃったけど、
返事は慌てないや。
これからずっといるし。
高校は全寮制じゃなくなったし、
ここから通えるし…。 」


恥ずかしそうに笑いながら望蒼は足をくずした。


「 望蒼…
もう意地悪しない? 」


「 もちろんしないよ。
大好きな女の子泣かせません! 」


kissをしてきた


年下のくせに…
勝手にかっこよくなってさ。

望蒼のくせに…
私にkissをするなんて!!


「 返事はまだ保留にしておくわ! 」


望蒼の手を
ぎゅっ!と握ってから微笑んだ。


年下のくせに…
私も大好きになりそうです。





end
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