365日+1日、飾らない言葉をさがして。< 短編集 >
教室についても
なんかボーッとしていて
ホントに微熱があるのかと思えてきた。

ボーッとしているボクをみている翼の心配度も、
更に上がっていく


「 先生!
佐々木くんが熱があるので保健室連れていっていいですか? 」


ボクが何も言わないから、担任が近づいて
ボクの赤い顔をみて


「 佐々木くん、ちょっと休んでくる?
中野くんはすぐ戻ってきなさいね。 」


翼に無理矢理
保健室まで連れていかれる途中。


さあやを窓からみつけた。
体育なんだ…
あっ、イッコ下なんだなぁ。

保健室のベッドに横になりながら校庭をみていた。


あれ?さあやが居ない?


体温計をわきに挟んでいることも忘れ、
身を乗り出して校庭をみていると

保健室のドアが勢いよく開いた。


「 先生!本田さんが転んでしまって…。 」


歩くのも大変な感じで友達の肩をかりながら
さあやが保健室に入ってきた。


痛そうに顔をしかめて
一歩一歩歩いてくる、
さあやにボクは
近くの椅子を座りやすい位置に移動した。


「 ありがとうございます。 」


さあやの生声ですぅ。
ボクの微熱に感謝。
いやいや、翼に感謝。


ボクの熱は急上昇!

倒れてもいいくらいの発熱に
さあやにまで心配そうに見つめられて、
めちゃくちゃ幸せ。


ボク、17才にして
初の

一目惚れしちゃいました。




end
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