365日+1日、飾らない言葉をさがして。< 短編集 >
「 でも…芽久…
一人の夜をオレは終わらせたいけどね。 」


私が首をかしげて考えていると。


「 3年前の今日に芽久と出会って、
だから今日伝えたかった。
芽久の顔を見て起こしたいんだけどね。 」


「 一緒に暮らすの? 」


私は利哉の言いたいことが、あまりわかってないみたい。


「 芽久…トシくんの首を見て。
オレは芽久のそばに一生居たいんだよね。 」


トシくんの首にかかっているリングを見つけた。

胸がきゅんとなって目から涙があふれそうになった。

「 利哉のお嫁さんにしてくれるの? 」


利哉が大きく頷いてから
私を抱きしめて


「 オレには芽久しかいないんだ。
結婚しよう。 」


私の指にキスをして
リングをはめてくれた。





end
< 69 / 96 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop