365日+1日、飾らない言葉をさがして。< 短編集 >
朝、
希羽が朝食を作っている
美味しそうなかおりに誘われて起きた俺に、
「 稜、私たち終わりにしようか? 」
ムリに笑っている希羽に
「 なんで?
どうして?
俺、希羽が好きなんだよ。 」
俺はあまりにも突然の言葉にイスから立ち上がり、
強い口調で希羽にせめる。
「 稜…私のこと好きなんだね。
でも、大好きじゃないよね? 」
俺はうなづいてしまったことに慌てるが
「 だよね。
私も他に大好きな人いるから…ねっ? 」
涙でうるんでいる希羽を
俺は抱き締めてやることが出来なかった。
希羽に大好きな奴なんて…いないと思う。
こんなに、
まっすぐ見ていてくれた希羽から…
どうして一瞬でも目を反らしてしまったんだろう…。
希羽の
最初で最後のウソに俺は気が付かないフリをした。
end
希羽が朝食を作っている
美味しそうなかおりに誘われて起きた俺に、
「 稜、私たち終わりにしようか? 」
ムリに笑っている希羽に
「 なんで?
どうして?
俺、希羽が好きなんだよ。 」
俺はあまりにも突然の言葉にイスから立ち上がり、
強い口調で希羽にせめる。
「 稜…私のこと好きなんだね。
でも、大好きじゃないよね? 」
俺はうなづいてしまったことに慌てるが
「 だよね。
私も他に大好きな人いるから…ねっ? 」
涙でうるんでいる希羽を
俺は抱き締めてやることが出来なかった。
希羽に大好きな奴なんて…いないと思う。
こんなに、
まっすぐ見ていてくれた希羽から…
どうして一瞬でも目を反らしてしまったんだろう…。
希羽の
最初で最後のウソに俺は気が付かないフリをした。
end