渋谷33番
「今日は取り調べではないから」
植園はパソコンを打ちながら、そちらを見ようともせずに言った。
不思議そうな顔をする雪乃に、また煙草に火をつけながら言う。
「今日はお知らせをしようと思ってね。ほら、刑事でもないくせにいろいろと調べるように弁護士をつかって指示してきたでしょ?」
煙が雪乃の顔を覆い、彼女が顔を下に向ける。
嫌悪感が____
植園に対する嫌悪感が、吉沢に生まれた瞬間だった。
「報告は義務付けられているから。切手のDNAについては弁護士が情報を手に入れたみたいだからいいわね」
そう言うと、一瞬吉沢を振り返って見る。
___やはりバレてたのか・・・
「あとは家宅捜索の結果ね。ほら、この報告書を見て。捜索の結果、天井裏から松下野々香本人宛ての封筒が2通見つかったわ。全部彼女の筆跡で、切手も自分で貼っていた」
雪乃の顔に、一瞬赤みが増したように見えた。目が合うと、吉沢は無意識に力強くうなずいてしまっていた。
雪乃の表情がそれを確認して、少し和らいだ。
植園はパソコンを打ちながら、そちらを見ようともせずに言った。
不思議そうな顔をする雪乃に、また煙草に火をつけながら言う。
「今日はお知らせをしようと思ってね。ほら、刑事でもないくせにいろいろと調べるように弁護士をつかって指示してきたでしょ?」
煙が雪乃の顔を覆い、彼女が顔を下に向ける。
嫌悪感が____
植園に対する嫌悪感が、吉沢に生まれた瞬間だった。
「報告は義務付けられているから。切手のDNAについては弁護士が情報を手に入れたみたいだからいいわね」
そう言うと、一瞬吉沢を振り返って見る。
___やはりバレてたのか・・・
「あとは家宅捜索の結果ね。ほら、この報告書を見て。捜索の結果、天井裏から松下野々香本人宛ての封筒が2通見つかったわ。全部彼女の筆跡で、切手も自分で貼っていた」
雪乃の顔に、一瞬赤みが増したように見えた。目が合うと、吉沢は無意識に力強くうなずいてしまっていた。
雪乃の表情がそれを確認して、少し和らいだ。