渋谷33番
高橋の言うとおり、職員にそのまま残るように言われ、数分後には工藤との面会がはじまった。先ほどと違うのは、職員の立会いがあることだった。
工藤は疲れからか憔悴しているように見えた。
「食べてないの?」
心配そうに尋ねる雪乃に、工藤は、
「大丈夫だよ、もう少しできっと会えるんだから平気だよ」
と力こぶを作って笑って見せた。
15分の面会時間は、あっという間に終わる。
捜査の状況は高橋に尋ねて聞いてもらう事にして、ふたりはいつもどおり、間のしきりにお互いの手を合わせた格好で見つめ合った。
「こうして離れているとさ」
工藤の口が開いた。
「いかに僕が君を好きかってことが身にしみて分かるんだ。そばにいるのが当たり前になっていた自分が恥ずかしいよ」
工藤は疲れからか憔悴しているように見えた。
「食べてないの?」
心配そうに尋ねる雪乃に、工藤は、
「大丈夫だよ、もう少しできっと会えるんだから平気だよ」
と力こぶを作って笑って見せた。
15分の面会時間は、あっという間に終わる。
捜査の状況は高橋に尋ねて聞いてもらう事にして、ふたりはいつもどおり、間のしきりにお互いの手を合わせた格好で見つめ合った。
「こうして離れているとさ」
工藤の口が開いた。
「いかに僕が君を好きかってことが身にしみて分かるんだ。そばにいるのが当たり前になっていた自分が恥ずかしいよ」