渋谷33番
取り調べ室は7階にあった。
4畳もないような部屋には、正方形のテーブルがひとつ、椅子が2脚向かい合わせに置いてあるだけで、ドラマにあるような容疑者の顔を照らすライトもマジックミラーも見あたらなかった。
椅子に座ると、ようやく手錠がはずされた。
吉沢と呼ばれていた刑事が、お茶を雪乃の目の前に置くと机の上にパソコンをセットして出てゆく。
入れ替わるように女刑事が席についた。
まるで雪乃の存在なんてないかのようにパソコンの電源を入れ、小型のプリンターに用紙を補充している。
あらためて女刑事を雪乃は見た。
眼鏡の奥には、切れ長の細い目があり、美人といえなくもない。しかし、眉間に常にシワをよせているのか、普通にしていても「なにか怒っていますか?」と聞かれそうなタイプである。
他の刑事に指示を出していたことから、あのチームのボスであることは間違いないだろう。
4畳もないような部屋には、正方形のテーブルがひとつ、椅子が2脚向かい合わせに置いてあるだけで、ドラマにあるような容疑者の顔を照らすライトもマジックミラーも見あたらなかった。
椅子に座ると、ようやく手錠がはずされた。
吉沢と呼ばれていた刑事が、お茶を雪乃の目の前に置くと机の上にパソコンをセットして出てゆく。
入れ替わるように女刑事が席についた。
まるで雪乃の存在なんてないかのようにパソコンの電源を入れ、小型のプリンターに用紙を補充している。
あらためて女刑事を雪乃は見た。
眼鏡の奥には、切れ長の細い目があり、美人といえなくもない。しかし、眉間に常にシワをよせているのか、普通にしていても「なにか怒っていますか?」と聞かれそうなタイプである。
他の刑事に指示を出していたことから、あのチームのボスであることは間違いないだろう。