渋谷33番
2
植園は、今日は上着をはおらず、白いワイシャツに紺のパンツスタイルだった。
「おはよう。どう?元気してる?」
あいかわらずパソコンに目を合わせたまま尋ねた。
「松下野々香です」
「え?」
「友達の名前です。ケースを渡した友達は、松下野々香です」
「まったく」苦笑して目を細めた。
「あなたっていつも唐突なのね」
「本当のことをすべて話すと決めましたので」
「なるほど」
そう言うと、何やらファイルを開いて植園は続けた。
「松下野々香、大学3年生。あなたと同じ学部、そして同じ学科ね。あなたとは会えば話す程度の友人、それでまちがいないわね?」
やっぱり事前に分かっていたのだ。
「彼女が私の事を話したんですね?」
「おはよう。どう?元気してる?」
あいかわらずパソコンに目を合わせたまま尋ねた。
「松下野々香です」
「え?」
「友達の名前です。ケースを渡した友達は、松下野々香です」
「まったく」苦笑して目を細めた。
「あなたっていつも唐突なのね」
「本当のことをすべて話すと決めましたので」
「なるほど」
そう言うと、何やらファイルを開いて植園は続けた。
「松下野々香、大学3年生。あなたと同じ学部、そして同じ学科ね。あなたとは会えば話す程度の友人、それでまちがいないわね?」
やっぱり事前に分かっていたのだ。
「彼女が私の事を話したんですね?」