流れ星を探して
第2章 始まりの予感
「蘭!お風呂入りなさいよ」
階段の下から2階を見上げて、佐雪は叫んだ。
返事はない。
佐雪はため息をついて、仕方なく階段を昇り始めた。
少し苛立ちながら、ドアをノックする。
「蘭!蘭!寝てるの?――入るわよ」
佐雪は、そう言ってドアを開けた。
部屋をのぞき込んで、佐雪は面食らった。
部屋の中は、窓の外の街灯の明かりが、うっすらと差し込んでいるだけで暗かった。
その中で、蘭は机にほおづえをついてぼんやりとしている。
「蘭……。明かり点けるわよ」
パチッと音がして明かりがつくと、蘭は眩しそうに目を細めて振り向いた。
「あ、お母さん。――どうしたの?」
と、初めて気付いたようにたずねる。
「あきれた。聞こえなかったの?何回も呼んだのに」
「ごめん……。ぼんやりしてて……」
蘭は素直に謝った。
「ご飯も少ししか食べないし、具合でも悪いの?」
と、佐雪は蘭の額に手を置いた。
蘭は、佐雪のこの仕草が好きだった。
幼い頃に、戻ったように感じる。
「大丈夫」
と、蘭は首を振った。
「そう?何だか、顔が赤いわね」
と、佐雪は蘭の顔をのぞき込んで
「アッ!」
と、叫んだ。
階段の下から2階を見上げて、佐雪は叫んだ。
返事はない。
佐雪はため息をついて、仕方なく階段を昇り始めた。
少し苛立ちながら、ドアをノックする。
「蘭!蘭!寝てるの?――入るわよ」
佐雪は、そう言ってドアを開けた。
部屋をのぞき込んで、佐雪は面食らった。
部屋の中は、窓の外の街灯の明かりが、うっすらと差し込んでいるだけで暗かった。
その中で、蘭は机にほおづえをついてぼんやりとしている。
「蘭……。明かり点けるわよ」
パチッと音がして明かりがつくと、蘭は眩しそうに目を細めて振り向いた。
「あ、お母さん。――どうしたの?」
と、初めて気付いたようにたずねる。
「あきれた。聞こえなかったの?何回も呼んだのに」
「ごめん……。ぼんやりしてて……」
蘭は素直に謝った。
「ご飯も少ししか食べないし、具合でも悪いの?」
と、佐雪は蘭の額に手を置いた。
蘭は、佐雪のこの仕草が好きだった。
幼い頃に、戻ったように感じる。
「大丈夫」
と、蘭は首を振った。
「そう?何だか、顔が赤いわね」
と、佐雪は蘭の顔をのぞき込んで
「アッ!」
と、叫んだ。