流れ星を探して
ピーターを見た時、香織は一瞬で心を奪われてしまった。

今でもアメリカ時代の友人はいるし、日本に帰って来てからも度々会い、その中の1人とは恋人のような関係になり、初体験も済んでいる。

父親の仕事の関係で、外国人との交流も頻繁にある。

華やかなパーティーにも何度も行ったが、今まで男性にこれほど心を奪われたことはなかった。

ピーターの青とも黒とも言えない、深い瞳。

まるでシルクのような、茶色い髪。

何より、屈託なく笑う無邪気な笑顔に、いくら早熟な香織でも、否応なく釘付けになった。

ピーターは私のもの。

私より美人でスタイルが良く、賢い女はこの学校の中ではいない。

ピーターが私を好きになるのは、時間の問題だろう。

香織は自信に満ち溢れていた。




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