龍とわたしと裏庭で②【夏休み編】
「えーと……それはちょっと」
「ちょっと?」
「無理かなぁ」
「なぜ?」
こういう状況になるのが困るからじゃない
お願いだから手首をつかむのやめて
「圭吾さん……手、離して。いや」
あ……しまった。嫌だって言っちゃった。
どうしよう
圭吾さんはすぐに離してくれたけど
「臆病だな」
って
ちょっと待ってよ。
笑ってるでしょ?
ひっどい!
「シャワー浴びておいで。後で母屋で会おう」
圭吾さんは何事もなかったかのように穏やかな声で言った。
わたしは慌てて跳ね起きた。
わたし、怯えてなんていないんだから
大丈夫
冷静に
落ち着いて
「圭吾さん、約束よ。学校まで送ってね」
あ……声が上ずった。
あーもう!
「ちょっと?」
「無理かなぁ」
「なぜ?」
こういう状況になるのが困るからじゃない
お願いだから手首をつかむのやめて
「圭吾さん……手、離して。いや」
あ……しまった。嫌だって言っちゃった。
どうしよう
圭吾さんはすぐに離してくれたけど
「臆病だな」
って
ちょっと待ってよ。
笑ってるでしょ?
ひっどい!
「シャワー浴びておいで。後で母屋で会おう」
圭吾さんは何事もなかったかのように穏やかな声で言った。
わたしは慌てて跳ね起きた。
わたし、怯えてなんていないんだから
大丈夫
冷静に
落ち着いて
「圭吾さん、約束よ。学校まで送ってね」
あ……声が上ずった。
あーもう!