龍とわたしと裏庭で②【夏休み編】
不満そうな圭吾さんがなんだかおかしくて

ふざけて圭吾さんの首に両手をのばして

「圭吾さん、だぁーい好き」

って言った。


圭吾さんが少し身をかがめて

わたしの体が揺らいで

何がおきたのか分からないうちに圭吾さんのひざの上に抱き上げられていた。


目の前に

キスできそうなくらい間近に圭吾さんの整った顔があって

恥ずかしくて、圭吾さんの肩に顔を隠した。


「デートのプランは決まった?」


わたしの耳元で圭吾さんがささやく。


耳に唇が触れたのは

わざと

絶対にわざと


心臓が止まりそう


「志鶴?」


わたしは顔を隠したまま首を横に振って

「圭吾さんが決めて」

って小さな声で言うのがやっとだった。






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