龍とわたしと裏庭で②【夏休み編】
「どうしてその子なのよ! どうしてわたしじゃダメなの?」

梓さんは感情的になってる。


「志鶴を愛してるから」

圭吾さんはさらっと答えた。


梓さんはワッと泣き出して出て行き


容子オバサンは

「わたしは絶対に羽竜本家の嫁としては認めませんからね!」

と、捨て台詞を残して梓さんの後を追い


愛してると言われたわたしは頭が真っ白になった。


「毎年こうだから気にするな」

圭吾さんが言った。


「圭吾さん?」

「ん?」

「この修羅場が二週間続くの?」

「そう思った方がいいよ」

「あの人達、来年も来る?」

「たぶんね」

「結婚、考え直していい?」

「くだらない事言ってないでご飯を食べてしまいなさい」


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