龍とわたしと裏庭で②【夏休み編】
花火が間髪入れずに打ち上がりだした。
圭吾さんが何か言ったけど、音が大きすぎて聞こえない。
なぁに?
圭吾さんが体を屈めて耳元に口を寄せた。
――大好きだよ
そのまま耳の下あたりにキスされた。
心臓止まりそう
ひざから力が抜けて、立っていられなくて、圭吾さんにすがりついた。
ギュッと抱きしめてもらって
自分は大切な存在なんだって思って
もう一人で頑張らなくていいんだって分かって
そして
そして
圭吾さんを大好きだって思って
初めてづくしの夏がわたしの中を通り抜けていく
「圭吾さん?」
「ん? 何?」
「わたし、圭吾さんを幸せにできる?」
圭吾さんはわたしの頭に頬を寄せると
「もうできてるよ」
って言った。
一際大きな音がして夜空を見上げると、満開の光の花が黄金の龍に姿を変え
キラキラキラキラきらめいて
花火の名残のような煙の間に消えていった。
圭吾さんが何か言ったけど、音が大きすぎて聞こえない。
なぁに?
圭吾さんが体を屈めて耳元に口を寄せた。
――大好きだよ
そのまま耳の下あたりにキスされた。
心臓止まりそう
ひざから力が抜けて、立っていられなくて、圭吾さんにすがりついた。
ギュッと抱きしめてもらって
自分は大切な存在なんだって思って
もう一人で頑張らなくていいんだって分かって
そして
そして
圭吾さんを大好きだって思って
初めてづくしの夏がわたしの中を通り抜けていく
「圭吾さん?」
「ん? 何?」
「わたし、圭吾さんを幸せにできる?」
圭吾さんはわたしの頭に頬を寄せると
「もうできてるよ」
って言った。
一際大きな音がして夜空を見上げると、満開の光の花が黄金の龍に姿を変え
キラキラキラキラきらめいて
花火の名残のような煙の間に消えていった。