龍とわたしと裏庭で②【夏休み編】
「リラックスして」
圭吾さんが静かに言う。
「志鶴には難しいかもしれないけど僕を信じて」
わたしは言われた通りに体の力を抜いて圭吾さんにもたれかかった。
「圭吾さんが好きなの」
「知ってるよ」
「でも、圭吾さんが怖いの」
「そうだろうね――僕とこうしているのは嫌い?」
「ううん」
「もう少ししっかり抱いてもいい?」
「うん」
「今朝は何が嫌だった?」
「手首つかんだから」
まるで子供みたいな答えに、圭吾さんは『ああそうか』ってつぶやいた。
「時々、僕は焦って志鶴が嫌な事をしてしまうんだね?」
「うん。でもわたしが子供っぽいせいなのは分かってる。他の女の子ならもっと圭吾さんが望むように振る舞えるよね?」
「他の女の子は欲しくないし、志鶴が嫌な事もしたくない」
「嫌って言っても、圭吾さんが嫌いなんじゃないの。分かってくれる?」
「覚えておくよ」
「じゃあ仲直り?」
「ケンカしてたんだっけ?」
「してない。でもギクシャクしてたでしょ?」
圭吾さんは低い声で笑った。
圭吾さんが静かに言う。
「志鶴には難しいかもしれないけど僕を信じて」
わたしは言われた通りに体の力を抜いて圭吾さんにもたれかかった。
「圭吾さんが好きなの」
「知ってるよ」
「でも、圭吾さんが怖いの」
「そうだろうね――僕とこうしているのは嫌い?」
「ううん」
「もう少ししっかり抱いてもいい?」
「うん」
「今朝は何が嫌だった?」
「手首つかんだから」
まるで子供みたいな答えに、圭吾さんは『ああそうか』ってつぶやいた。
「時々、僕は焦って志鶴が嫌な事をしてしまうんだね?」
「うん。でもわたしが子供っぽいせいなのは分かってる。他の女の子ならもっと圭吾さんが望むように振る舞えるよね?」
「他の女の子は欲しくないし、志鶴が嫌な事もしたくない」
「嫌って言っても、圭吾さんが嫌いなんじゃないの。分かってくれる?」
「覚えておくよ」
「じゃあ仲直り?」
「ケンカしてたんだっけ?」
「してない。でもギクシャクしてたでしょ?」
圭吾さんは低い声で笑った。