霊務・ザ・ファイナル(霊務4)
すると礼子は、ケタケタと笑い始めた。
「キャハハ! わりいわりい! そんで質問何だけど、霊務の事教えてよ。何すればいいの?」
この笑い方……久々に聞く、あの頃と同じ笑い方だ。
しかし、霊務の事が分からない?
「そこまで色々覚えてたのに、肝心の何やるか忘れたの? 面倒くさ過ぎだよ君」
「面倒くさ過ぎって、オッサンも同じじゃん。『面倒』って部分が抜けてるけど」
「ああ、『くさ過ぎ』って意味ね。……ってウォイ! 遠回しの悪口を考え付くな! 分かった分かった。これ以上悪口言われちゃ適わんから、手っ取り早く教えるよ」
仕方無く、テキパキと霊務の要点だけ礼子に伝えた。
流石、何十年も霊務をしているオッサンだけあり、この説明だけは誰よりもうまく理解し易く頭に入る。
(うるさいよ)
人の脅し方……
階級について……
真剣に話を聞き、頭に叩き込んだ。
「よし……分かった! オカンの恐怖エネルギーってマザコンを中心に脅かせばいいんだね!」
「悪寒の恐怖エネルギーね。全然分かってないじゃないか」