霊務・ザ・ファイナル(霊務4)
全然違うことが分かると、礼子は渋り始めた。
「ちぇー。せっかく引きこもりの情けない男共に、喝を入れられると思ったのになー」
フォン!
フォン!と
鉄の棒を振っている。
どっから持ってきたの?
「ゴホン! いいから行くよ。そら、人間界だ」
眩い光の外は、まだ夜中の人間界。
礼子が死んでから、そうは時間が経っていない模様だ。
「お疲れ様です」
いきなり誰かが声をかけてくる。
2人は振り向くと、そこにはまだ若そうな薄い人間が立っていた。
「キャハハ! 何君影薄い! クラスで『昼行灯』ってあだ名でしょ?」
「礼子君良く見て! 同じ霊だよ霊! 霊なんだから薄くて当たり前だよ! 君だって薄いよ!」
それはそうだ、普通の人間が話しかけてくるワケないのだから。
すると礼子は話を無視し、一人でテンパっている。
「あらやだ! 私もあだ名が昼行灯!? 豆電球とか言われないかな?」
知るか。そんなの