霊務・ザ・ファイナル(霊務4)
オッサン達は作戦を話して出発した。
氷を操る青鬼には、なるべく礼子が戦ってもらう。
本当は説得が一番だが、そうもいかない場合に心の準備をしとけと言うものだ。
礼子も昔の仲間と言って、攻撃を躊躇うようには見えないので大丈夫だろう。
「さあ、古峰ヶ原高原は東照宮からさほど離れてない……十中八九、ヤツら全員がいるだろう」
向こうの戦力は、三鬼神三人と黒ガラス人間コンビで合わせて五人。
対するコチラは、実質の戦力は二人しかいない。
劣勢だが、いつもここで奇跡を見てきた。
奇跡の霊がコチラに居れば、いつだってやってこれたんだ。
そう意気込むと、頑張ろう! やってやるぞ! と顔を上げた。
すると礼子の姿がなく、辺りを見渡すと途中の店でお土産を買っていた。
早速脱線。
「オーイ奇跡の霊! 自分の立場をわきまえろ!」
同じ奇跡なら、里子の方が数百倍いい。
これ、扱いにくくって……
「ほえ? オッサンも木刀いる?」
……いらんよ