霊務・ザ・ファイナル(霊務4)
第7死-黄鬼
寄り道をしつつ、走り続ける三人。
ようやく周りには礼子の気を引くような店はポツポツと消え、気付くと民家さえもなくなってきた。
いよいよ、山の中に入る手前だ。
目の前は鬱蒼とした森……
これを抜けると、いよいよ古峰ヶ原高原!!
「行くぞ!」
「キャハハ!」
こんな時に、また礼子は何を笑ってるのか?
「礼子君、笑ってないで気を引き締めて。ここからは冗談抜きで身構えないといけないから」
すると礼子は、頭をハテナとさせながら答えた。
「はえ? 今の私の笑い声じゃないよ?」
……何!?
一同は周りを確認する為に、必死になって辺りを見渡した。
すると……
森の入り口付近の木に、誰かが立ってるではないか。
「あれは……」
黄鬼!!
いつも赤鬼にべっとりの黄鬼1人が、待ち構えていた