霊務・ザ・ファイナル(霊務4)
「あ~ら礼子。アナタが最初に死にたいの?」
……?
何故礼子の名前を知っている?
サキから聞いたにしても、霊だから写真もないから顔が分かるハズもないのに……
「やっぱアタシ有名人なんだ~~そうよね霊界コンテストNO1の美女だもんね~~」
そんなもんは、ありません。
ケタケタ笑う礼子に対し、黄鬼は負けじと応戦した。
「美女って言ったら私よ! それでリーダーに見初れられて、結婚するんだ~~分かった? 小虫が」
どうやら、黄鬼は赤鬼に好意を抱いているらしい。
まあ、見てても分かり易いけど。
そんな乙女心を、礼子は土足のまま踏みにじった。
「キャハハ! お前なんてフられちゃえブス」
すると、黄鬼は頭に青筋を浮かべて、冷静になりながらも怒りを抑えたように語りかけた。
「ふぅん……ずい分口が達者になったねぇ礼子……」
そのまま黄鬼は仮面を手に取り、それを徐にカランと地面に落とした……