霊務・ザ・ファイナル(霊務4)
堂々と礼子に見せたその顔。
特に普通の女の霊で、可愛くもなければ不細工でもない。
中途半端。
髪は礼子同様黒髪で長く、大人びた顔をしている。
「それが君の顔かね。さあ礼子君。やってしまいなさい」
オッサンのGOサイン。
指を相手に向けて、いざ行かんと言う合図だが、礼子は一向に動こうとしない。
あれ? と思い、反応ないから横目で礼子を見ると、何故か彼女は貧乏揺すりをしている。
どうしたもんかと、顔を覗くと……
「あ……あ…………あ……」
口をパクパクさせて、見たこともないくらいに顔面蒼白にしている。
え……?
あの礼子が?
これも貧乏揺すりじゃなく、まさかの恐怖からの震え?
黄鬼がスッと拳を上げてゲンコツを作ると、突然礼子は両手を頭に乗せて地面に屈んだ!
「ごめんなさい!!!!!!! お姉ちゃん許してぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」
………………え?
お姉……ちゃん?