霊務・ザ・ファイナル(霊務4)
すると礼子はパンパンと拍手を二回して、2人の会話に割り込むようにした。
「はいはい。要は寝返ったって事でしょ? サキ。アナタはアタシ達の敵。それで間違いない?」
それを言うと、ようやくサキは笑顔を見せてくれた。
「ああ、そうだよ……アンタは単純だから、すぐに気持ちが切り替えられて楽だよ。ヘタに泣きわめかれても、ウザいからね」
2人の間に、ピンと冷たい空気が張り巡らされる。
一触即発の雰囲気だ。
「じゃあ、手っ取り早くサキを倒して行くね。アタシ急いでいるんだ。オッサンに5LDKのマンション買ってもらうから」
そんな約束してねーっつーの。
5千円以内が、何故か5LDKになってる……
5しか合ってねーじゃん。
「ふっ……そうかい。じゃあ本気で引く気はないって事だね……このアタシと例え殺し合いをしてでも」
その言葉に、オッサンだけはゾクリとする。
礼子は半分ふざけてる部分があるが、サキは本気で殺意を見せている。
冗談でやっているのではない