霊務・ザ・ファイナル(霊務4)
スゴゴゴゴ……
後ろで岩山が動く音がした。
「ハアハア……まだよ、サキィ!!!」
そこにはまだ消滅していなかった礼子の姿が!
しかし、頭を打ったせいかフラフラと体を揺らしている。
戦う意志はあっても、大きなダメージを受けているのは確かだ。
サキはオッサンへの攻撃を放棄して、再び礼子に向かった。
「まだ……やるのかい?」
ここで普通なら礼子はブチ切れて、『自分は神の子ルシファーだ、我を怒らせた罪死をもって償うがいい』とワケの分からない事を言って、暴走した彼女にサキは焦ってオッサンも協力して礼子を抑える……(前にもそんな事があった)
そんな、お約束と言うか、平和なノリが脳裏によぎったが、現実は違う。
サキは殺す気。
礼子は瀕死。
夢と思いたい。
現実とは大抵辛いもの。
泣こうがわめこうが、何にも元には戻らない。
これは、最悪な結末を迎えてしまうのかもしれない。
「う~~~ん……ムニャムニャ、鰹節丼はもう食えないニャ……」
このタイミングでの眠り猫の寝言……
このくだりはいらんでしょーに