霊務・ザ・ファイナル(霊務4)
「アンタ……前より霊力落ちてやしないかい? それじゃあ、なんべんやってもアタイに勝てないよ」
不思議と礼子の息は既に上がっている。
確かに、何か力が出し切れていない感じである。
そうは言われるも、礼子はこれでも至って本気。
攻撃が当たらない事に、業を煮やしていた。
「ハア!!!」
霊力の圧を四方発するも、サキは空中に逃げて、真上から飛びついてきた。
「ほら、隙がデカいって言ったろ? そんなんじゃ、いつまでも結果は変わらない……ね!」
ズン!
サキは落ちるのと同時に氷の塊を作り出し、それに座りながら礼子を押し潰した。
「グエ!!」
地面に、勢い良く顔を打ち付ける礼子。
その上に、氷と座ったサキが微笑んでいる。
「ほら……どうしたのさ、さっきの意気込みは。いい加減、気付きなよ。……アンタの時代は終わったんだ」
そう絶望の言葉を、礼子に囁いた