霊務・ザ・ファイナル(霊務4)
覚悟を決めていると判断すると、赤鬼はニィっと口が裂けるくらいに笑った。
「素晴らしいぞ……俺の虐待本能をここまで疼かせてくれるか。ククク! いいぞ! いいぞ! 望み通り殺してやろう!!」
バイキン○ンより目が爛々。
赤鬼は力を込め、嬉々としながら痛めつける事だけをイメージしているようで、その眼を閉じた。
この隙に、逃げられるちゃあ逃げられる。
それでも逃げ出すわけにはいかないのは、オッサンの性格であろう。
これから起こる事で、例え自分が消滅しようとも…
赤鬼は言う。
「一つ教えてやろう。俺は階級10だが、衝撃波などのつまらん技はほとんど使わん。一瞬で死んでしまうからな。……見せてやろう俺の特殊能力を」
マジかよ……
更に絶望的に力の差を見せつけようと言うのか?
何をしてくるのかとオドオドしながら見ていると、赤鬼はカッっと目を見開かせた。
ゴゴゴゴゴ…………
その開かれた目は、驚くほど真っ赤!
充血してると言うより、目の全体が某野球漫画の主人公のように、まるで燃えているようだ。
「ククク……俺の能力は赤き能力……この赤い目の状態は、攻撃力防御力スピード全てが2倍になると言う単純な力。しかし、ただの霊への物理攻撃でも、与え続ければいつか死ぬ……それが楽しいってもんよ!」
顔がイッている。
こんな超ドSに、なぶられるのか?