霊務・ザ・ファイナル(霊務4)

「いいか? 審判はそこの担当者に任せよう。お互いズルしないようにな……衝撃波は右手のみの発射とする」










そんな事を言っても、審判と言われたオッサンは声が出ない。



仲間にジャッジを任せる事で、バカな礼子に更なる安心感を持たせようと言うもの。











右手のみの勝負も、今左手でオッサンを金縛りにかけているからの理由であろう。












どこまで卑劣な男なのだろうか。











それに気付かない礼子は構えた。











「いいかぁ? 目をつぶれ。行くぞ。1…………2……」











静かに2人で数え始めるが、赤鬼は2の時点で目を開けた。











(クックック!! 馬鹿め!!)











ドン!!











礼子が目を開けないよう、一点集中型の音の出ない衝撃波を出した!

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