霊務・ザ・ファイナル(霊務4)
あんなのに突き抜かれたら、それこそ終わり。
それが、目を瞑った無防備な礼子に飛んでいく。
(礼子君!!)
もう終わりだと見ていると、何とその衝撃波は礼子の横ギリギリを通過するではないか。
!!
これに一番驚いたのは赤鬼。
その後直ぐに礼子の声が響き渡った。
「サァ~~ン!!」
ドン!!!!!!!
アホな声で礼子の出した衝撃波は、渦を巻きながら赤鬼の体に激突した!!
……ゲボ。
医療は絶大。
胸から下の下半身が全てが、粉々に吹き飛んだ赤鬼……
衝撃波を出したままのポーズで、口から血を吐いていた。
何故先に出したのに当たらなかったか?
その理由は、直ぐに理解出来る事になる。
「そーゆー事か……」
赤鬼は自分の突き出した手を眺めると、無数の切り傷が付いているのが分かった。
この切られた傷が原因で、手元がブレたのだ。
赤鬼が後ろを睨むと、その先には小さな体がその地に立っていた。
「……残念だったニャ。お前のその卑怯戦法は、我が輩が見抜かせてもらった」
それは……眠り猫!
いつの間に居たのだろうか?
さっきまで地面で寝ていたと思っていたので、赤鬼も油断して眠り猫だけには気がそれていた