霊務・ザ・ファイナル(霊務4)
「狸寝入りか……クズ猫が。すっかり忘れてたわ」
どうやら礼子達の戦いの途中で起き、機会を狙って攻撃したのだろう。
流石は鍛錬された居眠り術!!
見事なものだ。
「普通に勝負していれば、お前にも勝機があったかもしれないニャン。敗因はその卑怯心が原因だ」
眠り猫はそれを言うだけ言い、オッサンに向かい歩き出した。
「……本当にクズ共が…………………………」
その後ろでバタリと倒れる音がして、静かに浄化していった……
眠り猫は尻餅をしていたオッサンを引っ張り、立たせてあげた。
いてて、爪引っ込めるの忘れてるよ。
「いや~~……助かったよ眠り猫君。よく起きてくれた」
「ウム。これぞ猫だまし」
あんまりうまくないけど、ここは誉めてやろう。
眠り猫は礼子にも振り返ると、呼びつけた。
「おお~~い。さっさと行くぞ。敵も残り少ないし、一気にカタを付けるニャ」
自分が勝った事にようやく気付いた礼子は、喜びながら走り寄った。
残りは、サキと黒ガラス・宇賀神双の両コンビのみだ