霊務・ザ・ファイナル(霊務4)
労を労われた言葉に、心から喜びを胸に目を閉じて感じている眠り猫。
続いて家康は、三人に目をやった。
『そなた達にも礼を言おう』
するとオッサンは、ヒエエと言いながら土下座をした。
「勿体無いお言葉! 将軍様ハハー!」
サキは敵側だったので、ペコリとしたまま無言の謝罪を述べている。
礼子は礼子で、こんな時に鼻くそほじくっている。
「ウオオオオイ!!! 頭を下げんが、このお馬鹿!! 将軍様だぞ!!」
「キャハハ、オッサン時代劇の悪代官みたいに綺麗な土下座だったね。でも冬のソナタ達に礼を言うって、あの人韓流好きなのかな?」
違うから。
そなた違いだから。
オッサンは無理やり頭を下げさそうとするが、家康はクルリと背を向けた。
朝日を眺めて、大きく両手を何かを持ち上げるように掲げた